2024年4月18日
モバイルモニターが欲しかったので、Amazonで1万円ちょっとの中華モバイルモニターを購入しました。AOKZOE A1Proと14インチMacBook Proに繋いで試してみます。
スペックとしては、16インチ・16:10 WUXGA/FHD+ 120Hzを謳っています。
購入時(4/11)は12,749円の2000円割引で10,749円で購入しましたが、4/19現在は14,999円の2000円割引となっています。
Keepaの履歴では、12,749円と14,999円を行き来しているのがわかります。
モバイルモニターは1万円弱が最低価格なため、最低価格近辺で一芸(120Hzや内蔵キックスタンド)を持った製品を選びたいと思い本製品を選択しました。
この記事は、あくまで私の手元に届いた個体の説明を行うものであり、当該商品の仕様や価格等について保証もしくは断定するものではありません。当該製品を購入する際は、amazon.co.jp(以下: Amazon)の商品ページを確認の上で購入してください。
もしあなたの手元に来た商品がAmazonの商品ページの説明と異なる場合は、Amazonサポートや出品者と返品等について相談することをお勧めします。
そういえば説明書が入っていないですね。そこまで削る?
材質は全てプラスチックです。
背面に製品情報がありました。
产品名称:智能高清显示器
型号:HD160
输入规格:5V=3A
制造商:深圳市科诺华电子有限公司
底面にゴムがついているのは気が利いていると思います。
キックスタンドが埋め込まれているのはいいのですが、固定方法やヒンジの質はものすごく悪いです。
本体: 横約355mm 縦約237mm 重量720g
画面: 横約344mm 縦約215mm
画面の実寸法は344:215=8:5=16:10なので、きちんと画素ピッチが正方形になっているはずです。
OSD設定画面を見て設定を確認しましょう。
設定画面は最初から日本語表示でした。
画像比の設定は「ワイド」「4:3」の2種類からしか選択できません。16:9があれば良かったのですが。
Amazonの商品説明には全く書かれていませんでしたが、FreeSyncに対応しています。OSD設定からオンにします。
Amazonの商品説明ではIPS液晶とありました。確かに横から見ても色がおかしくなりませんので、おそらく本当にIPS液晶かと思われます。
sRGB 100%かどうかは、専門の機材を所持していないためわかりません。14インチ MacBook Pro (2021)の画面と比較すると暖色寄りです。
#000を表示して明るさを最大にすると、画面上端に光漏れが見られますが、些細な問題です。
左端上部に常時発光のドットがありますね。
次は120Hzのテスト。1/60でUFO Testを撮影したところ、確かに120fps出ていそうです。
応答時間も多分早いと思います(目視で確認)。
明るさ最大で、14インチ MacBook Pro (2021) (500ニト)より若干暗い程度です。Amazonの商品ページには300cd/m2と書いてありましたが、もっと明るいような気がします。
明るさ最小は、14インチ MacBook Pro (2021)に比べると相当明るく見えますが、MacBook Proが異常に暗いだけで十分暗くできます。
ノングレアタイプで、若干いい感じのアンチグレアコートな感じな気がします。
スピーカーはスカスカで低音が出ません。
3.5mmイヤホンジャックはきちんと聞こえます(マイクには対応していません)。
音声入力は、DisplayPortの仕様上限である24bit/192KHzに対応しています。
HDMI Type A (フルサイズ)なのは大変ありがたいのですが、TYPE C2ポートとは干渉します。
USB-CとHDMIいずれも、SDR 120Hzの場合は8bit/6bit、SDR 60Hzの場合は10bit/8bit/6bitの入力を受け付けるようです。HDR 120Hzではティザリング8bitとなります。
MacBook Proでは、USB-C接続時に120Hzを選択するとRGBでなくなり(おそらくYCbCrになり)、赤の表示が滲むようになります。これはmacOSのせいです。
Anker 364 USB-CハブのHDMIポートではRGB出力になりました。設定で変えられるようにしてほしい。マジで。
DMM TVのテスト動画やApple TVを再生できたのでHDCPにも対応しているはずです。
商品説明には書かれていませんが、FreeSyncを有効にできます。
ただし、MacBook Pro・AOKZOE A1Proともに、アダプティブリフレッシュレートを有効にするとディスプレイがダウンします。
PC側ではアダプティブリフレッシュレートに対応しているように表示されますが、設定してはいけません。
USB-C機器を同時に繋いだ際、最初に繋いだUSB-Cホストや充電器から後に繋いだUSB-C機器へ給電を試みるようです。
30W程度の給電をするようですが、説明書やAmazon商品ページに何も書かれていないため、これが意図した挙動なのかすら不明です。
MacBook Proは、ディスプレイ由来の給電を拒否するようです(ただし繋いだ直後は給電を受け入れます)。AOKZOE A1Proは、65W以上の給電しか受け付けないのにも関わらず、30W弱の給電を受け付けました。
このような挙動の不安定さから、個人的には、2つのUSB-C機器を繋ぐことはお勧めできません。
AOKZOE A1ProでUSB-C接続で120Hz設定にすると「信号なし」となってしまいます。
こうなった際にはディスプレイ側のUSB-Cを付け替える(C1ならC2に、C2ならC1に刺し直す)と高確率で直ります。
これについてはPCとディスプレイのどちらが悪いのかはわかりません。AMD製品も割と不安定なので……。
感想としては、意外とまともなものが届いたので驚きました。
免責(2回目): この記事は、リンク先商品が必ずこの通りのものであると保証するものではありません。
ディスプレイのスペックとしては、今時の最安ゲーミングPCに搭載されているもの(NTSC 45%=sRGB 70%, 120~144Hz)より一段か二段上といった感じでしょうか。
macOSが独断でRGBとYCbCrを選択する仕様は本当にやめてほしいものです。